エクセルでSUMIFS関数を使って複数条件の合計を簡単に求める方法

SUMIFS関数の使用方法について説明 関数

おつかれさまです!

エクセルで複数の条件分岐を行い合計を求める場合、どのようにしたらいいんだろう?と困っていませんか?

このようなことがしたい
  • 特定の条件に合ったデータの合計を求めたい!

    SUMIFS関数説明1
  • さまざまな条件で合計を分けて処理したい!

    SUMIFS関数説明2について

そんな時に便利なのが「SUMIFS関数」です。

この記事では、エクセルを使って複数条件の合計を求める方法を詳しくご紹介します。

基本的な使い方から応用的なテクニックまで、初心者の方でもすぐに実践できる内容です。


基本的なSUM関数や、条件で合計を分けたい場合は、下記の記事も参考にしてください。


【 この記事の概要 】

  よく使う度    3.0  
  難しさ     3.0  
  覚えておくと安心度    3.0  

この記事を見てできるようになること

この記事を読めば、以下のことができるようになります。

この記事を見てできるようになること
  • SUMIFS関数の引数の使い方を理解し、範囲の設定や検索条件の指定方法を学べる。
  • SUMIFS関数とSUMIF関数の違いを理解できる。
  • 複数の条件を組み合わせた合計方法を習得できる。
  • ワイルドカードを使った部分一致の検索方法を理解できる。

SUMIFS関数の基本

まずは、「SUMIFS関数」について説明します。

SUMIFS関数は何ができる?

SUMIFS関数は、複数の条件に一致するデータの合計を求めるエクセルの関数です。

SUMIFS関数の構成

SUMIFS関数の構成

引数の解説

引数について解説
  • 合計対象範囲 (必須)
    • 合計を行うセル範囲を指定します。
  • 条件範囲 1 (必須)
    • 条件 1 を適用する範囲を指定します。
      条件範囲1 と 条件1 は、検索時にペアになります。
  • 条件 1 (必須)
    • 条件範囲 1 に適用する、検索条件を指定します。
      (ある数値以上や、検索したい文字列など)
      ワイルドカードの使用も可能です。 (?は任意の1文字、*は任意の文字)
  • 条件範囲 2 (任意)
    • 追加の条件 2 を適用する範囲を指定します。
      条件範囲 2 と 条件 2 は、検索時にペアになります。
      また、条件範囲 2 を入力した場合、条件 2 は必須となります。
  • 条件 2 (任意)
    • ある数値以上や、検索したい文字列など、検索条件を指定します。
      ワイルドカードの使用も可能です。 (?は任意の1文字、*は任意の文字)
  • 条件範囲 3 以降 (任意)
    • 条件範囲 3 以降も同じです。
      最大 127 の範囲、条件を指定できます。

より詳しい情報は、Microsoft公式 – SUMIFS関数についてを参照してみてください。

SUMIFS関数の使用例

それでは、SUMIFS関数の使用例を2つ紹介します。

使用例1: 日付から検索

日付から検索をかけて、合計を求める方法を紹介します。

例えば、このようなエクセルデータがあるとします。

SUMIFS関数の例題1

期間が「2023年1月1日 ~ 2023年12月31日」の中で、売上金額が100以上のセルだけを合計したい場合、次のように記述します。

=SUMIFS($B$2:$B$9,$A$2:$A$9,">=2023-01-01",$A$2:$A$9,"<=2023-12-31",$B$2:$B$9,">=100")

引数の解説

この例では、引数を下記の通り設定しています。

引数の解説
  • 合計対象範囲 ⇒ $B$2:$B$9
    • B2からB9までの範囲を合計します。
      ※このように範囲を指定する場合は、絶対参照($記号)を使用すると、オートフィルを行っても範囲がずれることはありません。
  • 条件範囲 1 ⇒ $A$2:$A$9
    • 条件 1 の日付を検索する範囲を指定します。
      今回は、A2からA9までの範囲となります。
  • 条件 1 ⇒ ”>=2023-01-01″
    • 2023年1月1日からの日付を検索します。
      検索条件は、” ” (ダブルクォーテーション)で囲う必要があります。
  • 条件範囲 2 ⇒ $A$2:$A$9
    • 条件 2 の日付を検索する範囲を指定します。
      今回は、A2からA9までの範囲となります。
  • 条件 2 ⇒ ”<=2023-12-31″
    • 2023年12月31日までの日付を検索します。
      検索条件は、” ” (ダブルクォーテーション)で囲う必要があります。
  • 条件範囲 3 ⇒ $B$2:$B$9
    • 条件 3 の数値を検索する範囲を指定します。
      今回は、100以上の売上を検索する範囲となります。
  • 条件 3 ⇒ ”>=100″
    • 100以上の売上を検索します。
      検索条件は、” ” (ダブルクォーテーション)で囲う必要があります。
      数値を検索する場合の、その他条件については、事項にて解説を行っていますので、そちらを参照ください。

実際のエクセル画面は下記の通りとなります。

SUMIFS関数の例題1結果

検索条件にて数値を指定する方法

検索条件で数値を指定する場合は、次のように記載します。

  • 以上、 >=
    • ” >=100 ” と指定すると、100以上の値を対象にします。
  • 以下、 <=
    • ” <= 100 ” と指定すると、100以下の値を対象にします。
  • より大きい、 >
    • ” >100 ” と指定すると、100より大きい値を対象にします。
  • より小さい、 <
    • ” <100 ” と指定すると、100より小さい値を対象にします。
  • 等しい、 =
    • ” =100 ” と指定すると、100に等しい値を対象にします。
  • 一致しない、 <>
    • ” <>100 ” と指定すると、100に等しくない値を対象にします。

使用例2: 文字列の検索

SUMIFS関数は文字列の条件を指定することもできます。

完全一致の文字列の場合

特定の支店名の中から、商品名を検索して、売上合計を求める場合を紹介します。

このようなエクセルがあったとします。

SUMIFS関数の例題2

「〇〇支店」の「商品A」の売上だけを合計したい場合、次のように記述します。

=SUMIFS($C$2:$C$9,$A$2:$A$9,"〇〇支店",$B$2:$B$9,"商品A")

引数の解説

この例では、引数を下記の通り設定しています。

引数の解説
  • 合計対象範囲 ⇒ $C$2:$C$9
    • C2からC9までの範囲を合計します。
      ※このように範囲を指定する場合は、絶対参照($記号)を使用すると、オートフィルを行っても範囲がずれることはありません。
  • 条件範囲 1 ⇒ $A$2:$A$9
    • 条件 1 の支店名を検索する範囲を指定します。
      今回は、A2からA9までの範囲となります。
  • 条件 1 ⇒ ”〇〇支店”
    • 〇〇支店を検索します。
      検索条件は、” ” (ダブルクォーテーション)で囲う必要があります。
  • 条件範囲 2 ⇒ $B$2:$B$9
    • 条件 2 の商品名を検索する範囲を指定します。
      今回は、B2からB9までの範囲となります。
  • 条件 2 ⇒ ”商品A”
    • 商品Aを検索します。
      検索条件は、” ” (ダブルクォーテーション)で囲う必要があります。

実際のエクセル画面は下記の通りとなります。

SUMIFS関数の例題2結果

部分一致の文字列の場合

ワイルドカードを使って、文字列の部分一致を検索することも可能です。

このようなエクセルがあったとします。

SUMIFS関数の例題3

「〇〇支店」で検索を行い、その中で「商品名」に「A」を含むすべての売上を合計するには、次のように記述します。

=SUMIFS($C$2:$C$9,$A$2:$A$9,"〇〇支店",$B$2:$B$9,"商品*A*")

引数の解説

この例では、引数を下記の通り設定しています。

引数の解説
  • 合計対象範囲 ⇒ $C$2:$C$9
    • C2からC9までの範囲を合計します。
      ※このように範囲を指定する場合は、絶対参照($記号)を使用すると、オートフィルを行っても範囲がずれることはありません。
  • 条件範囲 1 ⇒ $A$2:$A$9
    • 条件 1 の支店名を検索する範囲を指定します。
      今回は、A2からA9までの範囲となります。
  • 条件 1 ⇒ ”〇〇支店”
    • 〇〇支店を検索します。
      検索条件は、” ” (ダブルクォーテーション)で囲う必要があります。
  • 条件範囲 2 ⇒ $B$2:$B$9
    • 条件 2 の商品名を検索する範囲を指定します。
      今回は、B2からB9までの範囲となります。
  • 条件 2 ⇒ ”商品A”
    • 条件 1 を検索してヒットしたものから、商品名に「A」を含むものを検索します。
      *はワイルドカードといい、任意の文字列を表します。
      今回は「商品」という文字列の後に「A」が付くものを検索します。
      具体的には「商品A~」や「商品~A」になります。

実際のエクセル画面は下記の通りとなります。

SUMIFS関数の例題3結果

まとめ

エクセルでの複数条件の合計を求めるSUMIFS関数は、非常に多くの場面で活用できます。

基本的なSUMIFS関数の使い方から、条件の指定方法、応用までを理解することで、業務効率を大幅に向上させましょう。

ポイントのおさらい

ポイント説明
SUMIFS関数の基本SUMIFS関数は、複数の条件に一致するデータの合計を求めることができます。
引数の使い方合計対象範囲条件範囲条件を指定して使用します。
最大127の条件を設定可能です。
日付や数値の条件指定特定の期間数値範囲を指定してデータを合計することができます。
文字列の条件指定完全一致ワイルドカードを使った部分一致の検索が可能です。
他の関数との違いSUMIFS関数は複数条件を使って合計を求めるのに特化しており、
SUMIF関数やSUM関数より柔軟です。

さらに学ぶために

VBA(Visual Basic for Applications)を使用することで、SUMIFS関数と同様の処理を自動化することも可能です。
関数からさらにステップアップしたい場合には、VBAを使用してみるのも良いかもしれません。

今回の記事で紹介したSUMIFS関数を活用することで、残業時間の削減や業務の効率化に役立ててください。

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