エクセルで関数を効率的に参照する方法 | 絶対参照と相対参照の使い分け

相対参照・絶対参照・複合参照とは? 関数

おつかれさまです!

エクセルで関数を使用する際、セルの参照方法に迷ったことはありませんか?

このようなことがしたい
  • オートフィルを行うと範囲がずれてしまう。
    しかも、罫線もずれてしまう。
    ずれないようにコピーしたい!

    悩みpoint

そのようなときは、数式に「相対参照」「絶対参照」「複合参照」を使用すると解決します。

この記事では、関数における「相対参照」「絶対参照」「複合参照」について詳しく説明します。

基本的な使い方から応用的なテクニックまで、初心者でもすぐに実践できる内容です。

ぜひ最後までお読みください。


【 この記事の概要 】

  よく使う度    5.0  
  難しさ     3.0  
  覚えておくと安心度    5.0  

この記事を見てできるようになること

この記事を読めば、以下のことができるようになります。

この記事を見てできるようになること
  • 関数の参照方法を理解し、適切な設定方法を学べる。
  • 絶対参照・相対参照・複合参照の違いを理解し、使い分けができるようになる。
  • 効率的に関数をコピーできるようになる方法を理解する。

エクセル関数の基本

まずは、エクセル関数における参照について説明します。

エクセル関数の参照とは?

エクセル関数の参照とは、関数が計算に使用するセルや範囲を指定することです。

参照方法には主に3つの種類があります。

  1. 相対参照 : 参照元のセルに対する相対的な位置を基準にした参照。
  2. 絶対参照 : 特定のセルや範囲を固定して参照。
  3. 複合参照 : 行または列のどちらか一方だけを固定して参照。

エクセル関数の参照方法

エクセル関数の参照方法を具体的に見ていきましょう。

相対参照

相対参照は、セルのコピーやオートフィルを行うと数式の範囲が自動的に変化する参照方法です。

例えば、セルD2に「=B2*C2」という数式があるとします。
この数式をセルD5まで、オートフィルを使用し数式をコピーすると、
「=B3*C3」や「=B4*C4」のように、オートフィルした方向に数式は自動で変化します。

表で罫線が設定されている状態でオートフィルを行うと、罫線までコピーされ見た目が崩れてしまう場合があります。

その場合は、計算式のセルを「コピー」し、「形式を選択して貼り付け」から「数式(F)」を使用すると見た目を崩すことなく数式をコピーすることができます。

ショートカットキーについて
・コピー : 「Ctrl」⁺「C」
・形式を選択して貼り付け : 「Ctrl」⁺「Alt」⁺「V」

絶対参照

絶対参照は、セルのコピーやオートフィルを行っても数式の範囲が変わらない参照方法です。
セルの列記号の前後に「$」記号を追加することで、特定のセルや範囲を固定することができます。

「$」記号をつけるには、対象のセルにカーソルを合わせた状態でショートカットキー「F4」を押すと、簡単につけることができます。

例えば、セルD1に単価の固定値があるとします。
個数から売り上げを求める際、まずセルC4に「=B4+$D$1」という数式を記載します。
そこからコピーやオートフィルを行うと、「=B5*$D$1」や「=B6*$D$1」のように、絶対参照を指定したセルのみ固定して数式を反映することができます。

複合参照

複合参照は、行または列のどちらか一方だけを固定する参照方法です。

行を固定する場合はセル英語の後に「$」記号をつけます。 例:「=A$1」
列を固定する場合はセル英語の前に「$」記号を付けます。 例:「=$A1」

「$」記号をつけるには、対象のセルにカーソルを合わせた状態でショートカットキー「F4」を押すと、簡単につけることができます。

行方向を固定

例えば、セルA6に「A$1」という数式があるとします。
この数式を行・列方向にオートフィルを行うとどのようになるでしょうか?

このように、行方向は「=A$1」で固定され、列方向は「=B$1」や「=C$1」に変化させることができました。

列方向を固定

先ほどと同じエクセルで、セルA6に「$A1」という数式があるとします。
この数式を行・列方向にオートフィルを行うとどのようになるでしょうか?

このように、列方向は「=$A1」で固定され、行方向は「=$A2」や「=$A3」に変化させることができました。

絶対参照・相対参照・複合参照の使い分け

エクセルで効率的にデータを扱うためには、絶対参照と相対参照、及び複合参照を使い分けることが重要です。

相対参照を使う場合

相対参照を使う場面としては、以下のような場合があります。

このようなときに便利
  • 同じパターンの計算を繰り返す場合
  • データ範囲が変動する場合

絶対参照を使う場合

絶対参照を使う場面としては、以下のような場合があります。

このようなときに便利
  • 定数のように値を固定して計算したい場合

複合参照を使う場合

複合参照を使う場面としては、以下のような場合があります。

このようなときに便利
  • 列または行だけを固定して計算したい場合
  • 特定の行や列を基準にして計算を行いたい場合

具体的な使用例

それでは、具体的な使用例を紹介します。

使用例1: 相対参照を使用した合計計算

例えば、B列に単価データがあり、C列に個数データがあるとします。
D列に売り上げを計算するためには、まずD1セルに次のように入力します。

=B2*C2

この数式をD列の他のセルにオートフィルやコピーすると、相対参照により自動で数式が反映されます。

相対参照を使用して数式を行った場合、あとから列方向にデータを追加し、
数式をコピーすると、数式がズレてしまい修正に時間がかかってしまいます。

例えば、このように先ほどのエクセルに「単価2」「売上2」を追加したとします。

「売上2」のセルに「売上1」の数式をオートフィルを使用しコピーしたとします。

このようにすると、数式がずれてしまい期待した結果を返すことができません。
その場合、事前にD列の個数データのみ複合参照を使用することで、簡単に数式をコピーすることができます。

この状態でオートフィルを使用しコピーすると、期待通りの結果を返すことができます。

このようなことがあるため、特別な理由がない場合は、複合参照を使用することをおすすめします。

使用例2: 絶対参照を使用した割合計算

例えば、D2セルに単価データがあり、B列に個数データがあるとします。
C列に売り上げを計算するためには、まずC4セルに次のように入力します。

=B4*$D$1

この数式をC列の他のセルにオートフィルやコピーすると、絶対参照によりD1セルの単価データを固定した状態で数式が反映されます。

まとめ

エクセルで関数を効率的に参照する方法を理解することで、データの操作がスムーズになります。

絶対参照と相対参照を適切に使い分けることで、複雑なデータ処理も簡単に行えます。

今回の記事を参考に、エクセル関数を使いこなして業務の効率化を図ってください。

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