VBA (マクロ) を使用したいけど、どこにコードを書いたらいいの?と悩んでいませんか?
Excelでの業務効率化には、VBA(マクロ)の活用が非常に有効です。
この記事では、Excel VBA(マクロ)を使い始めるための設定方法について、初心者にも分かりやすく解説します。
【 この記事の概要 】
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この記事を見てできるようになること
この記事を読めば、以下のことができるようになります。
VBA(マクロ)を使えるようにするには?
まず、VBAを使うためには、Excelの「開発」タブを表示させる必要があります。
以下の手順で設定しましょう。
1.「開発」タブがあるか?確認
1) 任意のExcelファイルを開きます。
2) 画面上部のタブリストを確認し、「開発」タブ存在しているか確認します。
⇒ 「開発」タブが存在する場合、すでにVBAを使用できる状態です。
以降の設定は不要です。
⇒ 「開発」タブが存在しない場合、下記手順が必要です。
2.ファイルタブをクリックする
1)画面上部の「ファイル」タブをクリックします。
3.リボンのユーザー設定を開く
1)「その他」をクリックし、「オプション」を選択します。
4.「開発」タブを有効にする
1)「Excelのオプション」ウィンドウが開いたら、
左側のメニューから「リボンのユーザー設定」を選択します。
2) 右側の「リボンのユーザー設定」セクションで、「メインタブ」内の「開発」に
チェックを入れます。
3)「OK」ボタンをクリックして設定を確定します。
これで「開発」タブがリボンに表示されるようになります。
この「開発」タブが表示されたら、VBAの使用準備完了です。
コードの管理画面(VBE)について
VBE(Visual Basic for Applications Editor)は、VBAのコードを作成、編集、デバッグするための専用のエディターです。
Excel上部の「開発」タブから開くことができます。
VBEは、VBAProjectを管理し、コードの記述やデバッグ作業を効率的に行うための多くのツールを提供しています。
VBEの主な構成要素
VBAの構成は、以下の通りとなります。
- プロジェクトエクスプローラー
- 現在開いているExcelファイルやシート名、及び全てのモジュールを一覧表示します。
ここから各モジュールやシートのコードウィンドウにアクセスできます。
- 現在開いているExcelファイルやシート名、及び全てのモジュールを一覧表示します。
- コードウィンドウ
- 選択したモジュールやシートのVBAコードを表示し、編集するためのウィンドウです。
- プロパティウィンドウ
- 選択したオブジェクト(シート、モジュール、フォームなど)のプロパティを表示、変更するためのウィンドウです。
フォームやコントロールの設定に使用されます。
例えば、フォーム上のボタンの色やテキストを変更することができます。
- 選択したオブジェクト(シート、モジュール、フォームなど)のプロパティを表示、変更するためのウィンドウです。
- イミディエイトウィンドウ
- コードの一部を即座に実行して結果を確認したり、変数の値をチェックしたりするためのウィンドウです。
デバッグ作業を効率的に行うために非常に便利です。
- コードの一部を即座に実行して結果を確認したり、変数の値をチェックしたりするためのウィンドウです。
- ローカルウィンドウ
- 現在実行中のプロシージャ内で使用されている変数の値や状態をリアルタイムで確認できます。
これにより、変数の変化を追跡するのに役立ちます。
- 現在実行中のプロシージャ内で使用されている変数の値や状態をリアルタイムで確認できます。
VBEの画面について、私のおすすめ設定を別記事でまとめています。
下記記事も参考にしてみてください。
VBAProjectの基本
次に、VBAProjectの基本構成と、それぞれの役割について説明します。
VBAProjectの構成
- Sheet1(Sheet1)
- エクセルのシート名と同様のコードウィンドウが作成されます。
このコードウィンドウには、そのシートを操作した際に動作する
イベントプロシージャというものを記述することができます。
例えば、シートが選択されたときや、セルの内容が変更されたときなどに実行されるコードを記載します。
- エクセルのシート名と同様のコードウィンドウが作成されます。
- ThisWorkbook
- このオブジェクトには、現在のエクセルブックを操作した際に動作する
イベントプロシージャというものを記述することができます。
例えば、ブックを開いたときや閉じたときに実行したいコードを記載します。
- このオブジェクトには、現在のエクセルブックを操作した際に動作する
- 標準モジュール
- 初期状態では表示されていませんが、標準モジュールは、任意のコードを
記述するための場所です。
標準モジュールを追加することで、シートやブックに依存しない汎用的なコードを
記述することができます。
基本的に、VBAのコードは標準モジュールに記載するのが一般的です。
- 初期状態では表示されていませんが、標準モジュールは、任意のコードを
標準モジュールの追加方法
先ほど記載した通り、標準モジュールは初期状態では表示されていません。
次の手順を行い、追加を行う必要があります。
1.VBEを開く
1)「開発」タブを選択し、「Visual Basic」をクリックします。
2.標準モジュールを追加する
1) VBEが開いたら、左側のプロジェクトエクスプローラーの上で、右クリックします。
2) 「挿入(N)」にカーソルを合わせ、「標準モジュール(M)」をクリックします。
これで新しいモジュールが追加され、コードを記載できるようになります。
拡張子の違いと新規ブックの設定変更
拡張子の違いについて
Excelファイルにはいくつかの拡張子がありますが、VBAを使用するには適切な拡張子を使用する必要があります。
主な拡張子とその用途は以下の通りです:
- .xlsx:標準のExcelファイル。エクセルを作成した際はこの拡張子になります。
マクロは使用できません。 - .xlsm:マクロ対応のExcelファイル。
VBAのコードを保存することができます。 - .xlsb:バイナリ形式のExcelファイル。
マクロ対応で、ファイルサイズが小さくなりやすいです。 - .xls:旧形式のExcelファイル。
Excel 2003以前のバージョンで使用されていましたが、マクロは使用できます。
新規ブックの設定変更
初期設定では、Excelで新規に作成するブックの拡張子は「.xlsx」となっています。
これを下記手順を行い、マクロ対応の「.xlsm」に変更する必要があります。
この設定を行うことで、新規ブックがマクロ対応の形式で作成されるようになります。
設定方法
1.新規ブックを保存する
1)「ファイル」タブをクリックします。
2)「名前を付けて保存」を選択します。
2.ファイルの種類を変更する
1) 現在の拡張子「Excel ブック(*.xlsx)」をクリックします。
2)「Excel マクロ有効ブック(*.xlsm)」をクリックし、拡張子を変更します。
3)「保存」ボタンをクリックします。
これで、新規ブックがマクロ対応の形式で保存され、VBAを使用できるようになります。
まとめ
Excel VBAの基本設定を行うことで、Excelでの作業を大幅に効率化できます。
この記事を参考に、まずは設定を行い、実際のマクロ作成に挑戦してみてください。
今後、実際に使えるVBAの例について詳しく解説した記事を作成する予定です。
ポイントのおさらい
ポイント | 説明 |
---|---|
開発タブの有効化 | Excelのオプション設定で「開発」タブを表示させます。 |
VBE (Visual Basic for Applications Editor) | VBAコードを作成、編集、デバッグするための 専用エディターです。 |
VBAProjectの構成 | シート、ThisWorkbook、標準モジュールから成り立ちます。 |
拡張子の違い | .xlsxはマクロ非対応、.xlsmと.xlsbはマクロ対応です。 |
さらに学ぶために
Excel VBAの基本設定をマスターしたら、次は実際にVBAコードを書いてみましょう。
具体的なVBAのコード例や実践的なテクニックについても学ぶと、さらに業務の効率化を図ることができます。
今回の記事を参考に、VBA設定の基礎をしっかりと理解し、日々の業務に役立ててください。
VBAを活用することで、Excel作業をより効率的に進めることができるでしょう。