【VBA保存方法完全ガイド】Workbooks.Saveでワークブック(ファイル)の上書き保存を簡単に実装

「エクセルVBAでワークブック (ファイル) を上書き保存はどうしたらいいんだろう？」
このように悩んだことはありませんか？

・VBAで特定のファイルを閉じたい。

・ファイルを閉じる際に保存するかどうかを指定したい。

その場合は、VBAの「Workbooks.Saveメソッド」を
使用すると解決します！

この記事では、エクセルVBAの「Workbooks.Saveメソッド」を使用してワークブックを保存して閉じる方法について詳しく説明します。

これを読むことで、ファイルを自動で効率的に保存し、誤って保存し忘れるリスクを減らすことができます。

基本的な使い方から、実際の業務で役立つ応用例まで、分かりやすく解説していきます。
ぜひ最後までお読みください。

【　この記事の概要　】

この記事を見て「できるようになる」こと

この記事を読めば、以下のことができるようになります。

VBAにおけるワークブックの保存と閉じ方の違い

エクセルVBAでワークブックを保存・閉じるには、主に3つのメソッド（Save, SaveAs, Close）があります。

それぞれのメソッドは異なる目的で使われ、適切に使い分けることで、VBAによる作業効率が大幅に向上します。

エクセルVBAでワークブックを保存・閉じる方法一覧

スクロールできます

	Close メソッド	Save メソッド	SaveAs メソッド
同じパスで名前を変更して保存	不可	不可	可能
新規パスに保存	不可	不可	可能
上書き保存	可能	可能	可能
保存せずに閉じる	可能	不可	不可
ファイル形式変更	不可	不可	可能
	記事を見る	記事を見る	記事を見る

引用元：エクセルVBAで「Workbooks.Close」を使ってワークブックを保存せずに閉じる方法

Workbooks.Saveメソッドで上書き保存する基本知識

Workbooks.Saveメソッドは、エクセルVBAで開いているワークブックを上書き保存するためのメソッドです。

このメソッドを使うと、VBAコードからワークブックを自動的に保存できます。
特に「ファイルを保存するだけ」というシンプルな操作をしたい場合に役立つ、基本的なメソッドです。

Workbooks.Saveメソッドの構成

このように記述することで、ワークブックをそのまま上書き保存します。

より詳しい情報は、Microsoft公式 – Workbooks.Save メソッドを参照してみてください。

Workbooks.Saveメソッドの使用例

'// 現在のブックを上書き保存
ActiveWorkbook.Save

'// 特定のブックを上書き保存
Workbooks("ファイル名.xlsx").Save

これにより、VBAでの上書き保存を簡単に実行できます。

Workbooks.Saveメソッドを使う際の注意ポイント

VBAでワークブックを自動保存する際は、注意すべきいくつかのポイントがあります。

ここでは、誤った操作やエラーを防ぐための対策を紹介します。

注意ポイント1: 保存前にワークブックの状態を確認する

保存する前に、ワークブックが編集されたかどうか確認しましょう。
意図しない変更を上書き保存すると、元の状態に戻せなくなる可能性があります。

この問題の対策

Workbook.Savedプロパティを使って、ワークブックが保存済みかどうか確認し、必要に応じて保存処理を実行します。
これにより、編集内容がある場合のみ上書き保存されるため、安全に作業を進められます。

If Not ActiveWorkbook.Saved Then
    ActiveWorkbook.Save
End If

注意ポイント2: 保存時のワークブック競合に注意

ネットワーク上や共有ドライブでワークブックを使う場合、複数のユーザーが同時に同じファイルを編集していると、保存時に競合が発生することがあります。
これにより、他のユーザーの編集内容が失われたり、保存に失敗する可能性があります。

ワークブックの状態を確認し、他のユーザーが使用しているかどうかをチェックするコードを導入すると、エラーを防ぐことができます。

この問題の対策

Workbook.ReadOnlyプロパティを活用して、ファイルが読み取り専用で開かれているかを確認したり、ファイルを他のユーザーが使っているか確認するメッセージを表示するコードを導入すると良いでしょう。

If ActiveWorkbook.ReadOnly Then
    MsgBox "このワークブックは読み取り専用で開かれています。保存できません。"
Else
    ActiveWorkbook.Save
End If

注意ポイント3: 自動保存によるデータ消失を防ぐ

自動保存は便利ですが、誤った変更が頻繁に上書き保存されると、重要なデータを失うリスクがあります。
特に大きなプロジェクトや複雑なワークブックでは、ミスを防ぐために工夫が必要です。

保存する前にバックアップを自動的に作成するVBAコードを追加し、万が一のときに備えてデータを保護します。

この問題の対策

Sub SaveWithBackup()
    Dim backupPath As String

    backupPath = "C:\Backup\" & ActiveWorkbook.Name

    ActiveWorkbook.SaveCopyAs backupPath
    ActiveWorkbook.Save
    MsgBox "バックアップを保存し、上書き保存しました。"
End Sub

注意ポイント4: 大容量ファイルの保存時間に留意

大きなファイルを保存する際、処理時間が長くなる場合があります。
これにより、保存が完了するまで他の操作ができないことがあり、作業の効率が下がる可能性もあります。

この問題の対策

保存中に進行状況を表示するプロセスバーや、保存完了のメッセージを表示するコードを追加することで、ユーザーの作業負担を減らします。
また、定期的に大容量のファイルを整理・圧縮することも有効です。

Sub SaveWithProgressBar()
    Application.StatusBar = "保存中です。お待ちください..."
    ActiveWorkbook.Save
    Application.StatusBar = False
    MsgBox "保存が完了しました。"
End Sub

注意ポイント5: 共有ドライブでの保存エラーの対策

ネットワークや共有ドライブにワークブックを保存する際、接続不良やアクセス権の問題が原因で、保存に失敗することがあります。
これを防ぐための対策を事前に取っておくことが重要です。

この問題の対策

ワークブックを保存する前に、ネットワーク接続状況やアクセス権限を確認するコードを組み込むことで、保存エラーを防止できます。
万が一保存に失敗した場合には、エラーメッセージを表示し、ユーザーに適切な対策を促す仕組みも効果的です。

On Error GoTo SaveError
ActiveWorkbook.Save
Exit Sub

SaveError:
    MsgBox "保存に失敗しました。ネットワーク接続やファイルの権限を確認してください。", vbCritical
End Sub

注意ポイント6: ファイル名やパスに関するエラーに注意

保存時に、ファイル名やパスが正しく設定されていないと、ファイルの保存に失敗することがあります。
特に、保存先フォルダが存在しない場合や、ファイル名に無効な文字が含まれている場合が問題です。

この問題の対策

保存前にファイル名やパスが正しいかどうかを確認するコードを追加します。
ファイルが存在しない場合には、新しいフォルダを作成する処理を組み込むことで、エラーを回避できます。

Sub SaveWithPathCheck()
    Dim savePath As String
    savePath = "C:\保存フォルダ\ファイル名.xlsx"
    
    '// フォルダが存在するか確認し、存在しなければ作成
    If Dir("C:\保存フォルダ", vbDirectory) = "" Then
        MkDir "C:\保存フォルダ"
    End If
    
    '// ファイルを保存
    ActiveWorkbook.SaveAs Filename:=savePath
    MsgBox "ファイルを保存しました。"
End Sub

Workbooks.Saveメソッドで上書きする使用例をご紹介

ここからは、「Workbooks.Save」の使用例を紹介します。

以下に紹介する使用例は、すべてコピペしてすぐに実行できるコードです。
気になる例は、ぜひご覧いただき、実際に実行してみてください。

VBAの基礎から応用までを効率よくしっかり学習したい方には、UdemyのVBA講座もおすすめです。

特に自己学習で進める場合、ビデオや実践例があると理解が進みやすくなります。

＼ 　自分のペースで学べるVBA講座はこちら　 ／

【 Udemy 】初心者でも安心！VBA講座を見る

​

使用例1:Workbooks.Saveメソッドを使用して、ワークブックを保存する

Workbooks.Openメソッドを使用して、ワークブックを保存する方法を紹介します。

コード例 | Workbooks.Saveメソッドを使用して、ワークブックを保存する

Sub 保存する()
    Workbooks("ファイル名.xlsx").Save
End Sub

コードの動作概要

このコードで使用している機能

• なし

1行ずつコードを解説

このコードは、VBAを使って特定のワークブックを自動で保存するための非常にシンプルな方法を示しています。

手動で「保存」する手間を省き、プログラムの実行中にワークブックを自動的に保存することで、作業の効率化を図ることができます。

ワークブックの閉じる操作は含まれていないため、ワークブックを閉じたい場合はCloseメソッドを追加する必要があります。

使用例2: オブジェクト変数を使用して保存する方法

オブジェクト変数を使用してワークブックを保存する方法を紹介します。

下記コードは、始めにオブジェクト変数を使用しワークブックを開き、その後に保存を行っています。

コード例 | オブジェクト変数を使用して保存する方法

Sub オブジェクト変数を使用して保存する()
    Const filePath As String = "C:\パス\ファイル名.xlsx"
    Dim Wb As Workbook
    Set Wb = Workbooks.Open(filePath)
    
    '// Wbを使用して処理を実施
    
    Wb.Save
End Sub

コードの動作概要

このコードで使用している機能

• Const (定数)
• Dim – Set (オブジェクト変数)

1行ずつコードを解説

このコードは、エクセルファイルをオブジェクト変数を使用して開き、処理を実行してから保存する一連の操作を実行します。

オブジェクト変数「Wb」を使用することで、開いたワークブックに対して効率的に操作を行い、その後に保存することができます。

エクセルVBAでの作業効率を上げるために、オブジェクト変数を活用することは非常に有用です。

この記事のまとめ

エクセルVBAでの「Workbooks.Saveメソッド」を活用することで、ワークブックの保存を自動化する方法を学びました。
これにより、作業の効率化が一段と進みます。

再度ポイントのおさらいを行いましょう。

ポイントのおさらい

基本的なワークブックの保存方法から、オブジェクト変数を用いたワークブック操作まで、業務の自動化に活かせるさまざまなテクニックを習得しました。

この記事の使用例を繰り返し実践することで、よりスムーズにVBAを活用したワークブック保存ができるようになります。

あわせて読みたい

サイトマップ このページは、本サイトの記事を分かりやすくまとめました。ぜひご覧ください。 目次 「共通」を見る 「VBA」を見る 「Officeスクリプト」を見る 「ワークシート関数」...